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Je suis venu de loin d'ici. 私が来たのは遠くから

2007年06月15日

今日のエッセイのテーマが思いつかないので連想ゲームをすることにした。タイトルからまず考える。しかしタイトルも思いつかない。考えあぐねて言語を変えると、どういうわけかフランス語のこんな文句を思いついた。急場で思いつくほどフランス語に馴染んでも愛着もないが、急場で助けてくれるのが恋人や親友と限らないのと同じかも知れない。

ひねり出た言葉をおおいに膨らませてどしどし書いて(桝目を埋めて)さっさと終わらせようと思っていたけれど、はかどらない。PCの画面を眺めて数分経過する。同じ字を眺め過ぎて雑念が見えなくなる頃、何かもごもごうごめくのが見える。ちょうどいいのでよく見ると、赤ちゃんと言うには大きな足が、泣きながらばたばたしている様子が見える。2週間前に生まれた友人の赤ちゃん。のんびりし過ぎたのか彼女のお腹で大きく育ち、産道からではなく天井の蓋を開けて(帝王切開で)この世に出てきた子だ。たぶん、数日前にこの子に会いに行ってから、心のどこかにこの言葉が、また命が人の形に収まって、また同じ輪の上を歩くのだという思いが消えない。しゃんと定まらない首をあっちにこっちに振って、お母さんのおっぱいを探す。謙虚なふくらみが美しかった乳房が母の牧場に変わっている。白いTシャツとキュロットと、白いソックスを履いて自転車を漕いでいた15歳の女の子が、15年経って赤ちゃんを胸に抱いているのだ。彼女としみじみ話そうとすると赤ちゃんがおっぱいを欲しがって中断となる。友達が母になる様子を静かに眺める。

同じく赤ちゃんに会いに来た、友達の親戚という6つの女の子が、赤ちゃんと同じ名前をどこかで見聞きすると独り言を言うらしい。「ナナコちゃんが、旅に出ました」
遠く、ウロボロスの蛇のように、自分達のしっぽをめざす巡礼者の長い列に、なな子ちゃんが加わりました。


 

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