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医療ニュースフラッシュ

2008年08月29日

サリドマイド

催眠鎮静薬・サリドマイドが、厚生労働省薬事・食品衛生審議会の医薬品部会は8月27日に、多発性骨髄腫の治療薬として承認することを了承した。この結論を受け、厚労省は上部の同審議会薬事分科会に諮る一方、承認を前提に安全管理対策などを検討している。承認されれば、1962年の販売中止以来四十数年ぶりの復活となる。

サリドマイドとはドイツで睡眠鎮静薬として開発され、日本では1958年から、妊婦のつわりをやわらげるために使用されていた。しかし、生まれた子の手足や聴覚に重い障害を発生させるという副作用や、サリドマイドを服用した妊婦の死産が増加したため、62年に販売が中止されたとう過去をもつ薬である。

副作用を持つ薬であるが、90年代になって多発性骨髄腫への延命効果が報告され、これまでに米国など17カ国で承認されている。骨髄腫の患者にとって延命効果を持つサリドマイドは必要不可欠な薬とされており、日本では未承認のまま医師が個人輸入で治療に使うケースが増加しており、患者団体からも承認が求めていた。

藤本製薬(大阪府松原市)は06年8月に多発性骨髄腫治療薬として製造販売の承認を厚労省に申請し、医薬品医療機器総合機構が2年間の審査の結果を報告する。それを基に議論した結果、安全管理の適正な実施、患者への文書による説明と同意取得、全症例を対象にした使用成績調査と販売後の安全性・有効性に関するデータ収集を条件に「承認は差し支えない」という結論で合意した。

また藤本製薬は被害者団体などの要望に沿って再発防止のための「安全管理基準案」を作成。サリドマイドを使う患者や医師、薬剤師を登録制にして処方や流通を厳格にし、患者に妊娠を回避するよう情報提供することが盛り込まれている。

 その「安全管理基準案」は、米の安全管理システムを参考に、患者団体、被害者団体、厚労省などが加わり藤本製薬が作成し、処方する医師や薬剤師の登録制のほか、患者も氏名や住所、妊娠検査の結果などの登録が必要であると記載。
 さらに、患者は服用状況をそのつど記録するほか、処方日の診察前には毎回、副作用被害の理解度や薬の譲渡、献血などの禁止事項を調査票に回答する。これらは藤本製薬の管理センターで集約され、薬の管理や患者の状況把握に役立てる。さらに安全管理システムが適切に運用されているかを評価する第三者機関も設置される。との内容である。

 システムの導入と同様に、患者自らが薬の危険性を認識する必要性も重要である。米国では患者と医師のサリドマイドに対しての、副作用の認識を周知徹底するため、胎児に障害を引き起こす危険性のあるにきび治療薬について、「妊娠を避ける」など厳格な管理下で処方している。

日本でもサリドマイドが再承認することになれば、「国がどのように被害の再発防止に努めるのかを表明する事」と「患者の安全をどう担保していく事」が焦点になり、国の姿勢が問わるであろう。


 

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