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医師転職サイトドクターズアヴェニューHOME > 転職コンサルタント勝手にお語り集 > 第5回 医師診断書
医師・歯科医が診療に当たった際の所見を公開・証明する診断書は、医師免許の世間的信用を代言していると言っていいかもしれません。入社・入学時などに必要となる健康診断書、人の死亡を証明する死亡診断書、また医療保険料の請求に際して必要となる保険会社規定の特殊診断書など、診断書の性格は「医師の保証」に他なりません。医師の認定をもって遺族は死者の火葬を許され、入社を待つ人は業務に支障ない身体であることを証明し、病に悩む人は図抜けて高い医療費を、当然の権利として保険会社に求めることができます。
診断書発行に絡む問題は、本質的に全て医師の信用を利用していることは明白ですが、文書を作成し診断書を発行する医師が人間である以上、どのような基準を設けても皆無に導くことは困難でしょう。都心部の大病院などでは診断書の発行までに、いくつかの部署を経由するケースもあり、不正発行の可能性を抑える一方、医療機関の単位規模が小さく、地域との結びつきが密接な地域に、医局派遣の若い医師が赴任した場合、情や言葉、世知に言いくるめられる可能性は少なくありません。
大病院式に診断書発行に至るまで、是非を検討する第三者的存在を経由することがもっとも無難で早い解決策と思われますが、医師の権力が甚大であった時代であれば、所見を曲げた診断書の作成を依頼したり発行するなど考慮の余地もなかったでしょう。
医師の社会的信用を裏付ける紙が、同時に医師の社会的権力の低下も物語っているようです。