医師転職・医師求人

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転職コンサルタント勝手にお語り集

第8回 医師の転職とヘッドハンティング

ビジネスは、それ自体はアメーバのように定型をもたず、日本の高度成長期にはハードを、不況に至ってソフト面で「市場」を開拓し金銭を流通させます。
人材を市場とするビジネスは、ベンチャーを発端とする企業が多勢を占めていますが、人を一人雇うことで発生するリスク(中途退社しかり、入社時に決定する報酬についても然りです)を、企業一社だけでは支えきれない現状を物語っているといってもいいかも知れません。
この人材ビジネスと同系統でありながら、全く別の専門性と忍耐強さを必要とされるのが、医師の転職です。医師を必要としていながら、医局を挟みどうしても紹介による医師や公募に手を伸ばせないでいる医療機関は現在も多く、医局は人員の不足により、医員が成長すべき場所を提供できないジレンマと将来の不安とにせめぎ合っている、医療は非常に苦しい状況を迎えているといえるでしょう。

医師の採用によって動く費用の多大さと医師を必要とする状況の緊急性から、受け入れるハード、つまり医療機関は実際に数多くあります。病院としては、その専門性と責任の多大さから、医師に供出する額の多大さも納得しています。しかし、資本主義経済の下に運営される病院は、医療もまたビジネスであることを常に認識しています。医師に大きな年俸を払うのは、患者の増加によって増収を見込めなければなりません。つまり、人品ともに優れた医師でなくては、払うコストは対価ではなく損失となります。
そのコストに見合う医師を希求する思いと、医局との兼ね合いとの挟間に立ち、生じる手段が医師のヘッドハンティングです。
外国映画のようなエキサイティングな流れがあるのではなく、医療機関に良い医師の確保を依頼され、地道にこれまでの業績や、一患者としてこれと思われる医師を調べ、コンタクトをとり、信頼関係を築き、最も信頼し得る医療機関と提携し、入職へと導きます。ヘッドハンティングのターゲットとなる医師は、中年以降、40代から50代の、研究ではなく臨床に多く立ってきた医師が殆どです。また、通常の求人では専門医や認定医のの有無が採用条件にあがる場合も多いですが、ヘッドハンティングの場合、何よりもその人柄を最重要視されているように思います。
医師にとっては、個人情報の流出による悪徳業者と疑うことが殆どですし、成功する確率は通常の紹介に比較して決して高くありません。
しかし、ドクターの自宅、携帯にこのような電話が入ったとき、地道かつ入念な下調べにより、選ばれたことを記憶の隅に置いておかれてはとも思います。
医師の転職は、医局を離れる不安、医療の趨勢に外れる不安と、常に個に立たされる不安と向き合わなくてはいけません。しかし、踏み外す勇気が、実は飛躍の足掛かりであることも珍しくありません。思えば本当に踏み外すことがないよう、私たちがいるのかもしれません。


 

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