事務長インタビュー 第2回 新世病院
2012年07月04日
~初めに~
第2回の事務長インタビューは大阪府枚方市の新世病院をご紹介いたします。
多角的展開をせずに、医療一本で堅実な運営を行っています。院長の吾郷一朗先生および総務課課長代理の小野吉弘氏に、今後の病院の方向性や医師の採用に対する想いをお伺いいたしました。
■本日は有難う御座います。早速ですが、新世病院の特徴や地域における役割についてお聞かせください■
吾郷先生> 一般病棟60床、療養病床60床のケアミックス病院です。急性期から療養まで一貫した医療を提供しており、入院が長期化しやすい高齢者や要介護者を抱える家族の方にとって便利になっています。国道1号線沿いに面し、車および、枚方市駅、長尾駅からのバスの便利が良いです。
外科系の救急指定医療機関で、血液検査、X線、CT、MRIが24時間対応になっています。常勤医のいる科は、脳外科、外科、内科、非常勤医での対応は、整形外科、泌尿器科、循環器科、呼吸器科、消化器科。外来の標榜はしていませんが、入院患者用に、皮膚科、耳鼻科、歯科があります。脳外科では、手術顕微鏡を用意し、緊急手術に対応しています。
枚方市には、高度な医療を行う大きな公的病院が5つあります。関西医大枚方病院、枚方市民病院、星ヶ丘厚生年金病院、枚方公済病院、大阪府立精神医療センターです。5つとも、当院から4kmの範囲内にあります。
その中での、当院の役割というのは、かかりつけ医としての総合的な医学管理、急患の初期診療すなわち対応困難であれば転院紹介、対応可能であれば当院で精査治療、そして、公的病院で急性治療期を終えた方の療養です。
高度専門医療よりは、かかりつけ医として専門領域以外でも幅広く診立てをつけていただいて、適切な科や医療機関に紹介してもらえるような先生にご活躍いただけると思います。
■今後の展開については如何でしょうか■
吾郷先生> 私の専門は脳外科で、救急医療を重視しています。ですが、高度医療を行う大病院の密集する地域にある中小規模の病院として、近所の方のためのかかりつけ医としての役割や、大病院での急性期医療後の受け皿としての医療療養も、同じように大切にしています。近所の方にとって利用しやすい病院であり続けるために、内科・外科・整形外科・脳外科を均等に充実させ、この4科を中心として出来ることをやっていきたいと考えています。規模拡張はしません。自分の目の届く範囲内の経営規模を保ち、同規模で、ケアミックス病院としての質の向上を目指します。現状の一般・療養各60床を続けて行きたいと思います。
■大学医局や病院内の医局環境はいかがでしょうか?■
吾郷先生> 大学との特別な関係はありませんが、外来のみの非常勤医師は、関西医大の方が多いです。常勤医師の待機場所は個室です。個々の患者の治療方針を決定するために医師同士で行う定期的なカンファレンスはありません。専門領域外の問題についての対診は、院内紹介指示や電話などで行います。担当医が複数に及ぶ場合は、詰所や食堂などで、気軽に相談しあって、治療方針の調整をしています。
専門領域を中心に、幅広い医療技術を、自分なりのペースで高めていきたい先生に、調度よい環境だと思います。また、すでに幅広い経験を積まれた先生には居心地の好い環境だと思います。
■募集にあたり、特にお伝えしたいことをお聞かせください■
吾郷先生> 医療従事者としての人生を充実したものにするために、職員の生活の豊かさを保つというのが、私の使命であると思います。
豊かさというのは、経済的な豊かさだけではもちろんなく、自分のペースで仕事をすることができる、時間的なゆとりがある、良好な人間関係を保てる、日々の仕事が医療従事者としての向上につながっていると実感できる。さらに、医療従事者としてだけでなく、日々の生活が、人間としての向上につながっていると実感できることなどであると思います。
自分に求められていることは何だろうということを常に考え、仕事を通じて各個人が、人間として向上し続ける事によって、高い質の医療を提供できるようになると考えています。
院内保育所の充実化を図り、また先生方が学会などでお休みされることも自由にして頂いています。
当院は、規模の拡張を予定していません。職員募集は、不足が生じた時にしか行いません。私の求めるものと、先生方の求めるものに、多くの接点があり、良好な関係を築ける方と、長くお付き合いをしたいと思います。
■本日は院長先生に直接お話をお伺いする機会を頂き、有難う御座います。職員から見た院長先生のお人柄についてもお伺いできますでしょうか■
小野氏> 院長に就任され7年目になられます。現在も輪番日に自ら率先して担当を引き受けられながら、日々私たち職員のことを気遣って頂き、職種の垣根無く同じ目線に立って一緒に考えて病院を切り盛りされておられます。また、脳神経外科医として何事にも冷静沈着で、医療に対しても一途で真っ直ぐな先生です。さらに当施設の設備面におきましても、常に改善意識をお持ちになり、患者様や職員にとって良い環境になることがあれば、堅実に安全面や効率面を考慮されながら改善し、我々が普段気づきにくい細かい部分まで気配りや目配りをしていただいております。私自身総務課としてそれらの実務をさせていただいておりますので、非常によくわかります。
■人事担当者として、ご覧になる先生へのメッセージをお願いいたします■
小野氏> 当病院では、院長先生と一緒にこの地域の皆様に根付いた医療を盛り立てて頂けるような、堅実で実行力のある先生に是非お越しいただきたく、このような先生には少しでも好い環境や待遇でご勤務いただきたいというお気持ちが院長よりひしひしと伝わっております。どうぞ宜しくお願い申し上げます。