事務長インタビュー 第12回 日野クリニック
2014年04月13日
【初めに】
第12回目の事務長インタビューは、堺市中区にあります社会医療法人 頌徳会 日野クリニックをご紹介します。各科に専門の医師を配置し、病院並みの機能で診察をされている総合型外来専門クリニックです。今回は地域性や法人について、その中での今後の方針など幅広くお伺いしました。
■どのような経緯で入職され、実際に医師採用担当をされていかがでしょうか■
入職の経緯は本院である日野病院に以前居られた事務長と知り合いで、前職も病院勤務だったので紹介していただきました。平成11年に総務部へ入職し、少し経って、クリニックを開設することになりました。経験者ということで総務部から異動になり、平成12年の日野クリニックのオープン立ち上げから携わってきました。
医師採用については今までの経験から、人間味を重視し、常に患者さん目線にたって診療にあたっていただける医師を採用したいと考えています。基本1診療科1名の常勤ドクターなので、目指す方向や診療スタイルが異なれば後々大変な事になってしまいます。
事務長 |
■地域との関わり、頌徳会の中での役割はいかがでしょうか■
近くに野々宮神社があり、秋にはだんじり祭りの宮入で賑わう、昔ながらの、地域に密着した町にクリニックはあります。大阪ですから、話の面白い、気さくな方が多い地区ですね。
また少しでも地域医療に貢献出来る様、ニーズの高い診療科を標榜し、患者さん重視の医療にも努めています。
一般的なクリニックであれば多科の標榜科目をひとりの医師が診ていると思いますが、ここは病院と同じように、ひとつの診療科に一人の専門医がいる、外来専門の総合型クリニックなので内科、皮膚科、整形外科、泌尿器科医と、他多職種のスタッフにより、地域のニーズに合わせた診療を目指しています。
患者層は乳児から高齢者まで、幅広い患者さんが通われています。
頌徳会としては今年から社会医療法人に変わりました。本院である日野病院は急性期を強化する体制をとっています。日野クリニックは外来専門、無床のクリニックなので入院施設がありません。入院加療が必要な患者さんは日野病院と連携をとります。高齢者の方等には老健や特養との連携も図り、法人内でのサービスに努めています。
その中でクリニックは特に透析医療に力を入れています。
■透析について特に力をいれている、こだわられている点はどのような点でしょうか■
透析については理事長の方針で、アメニティ部分、環境重視したものを大前提で作っています。快適な透析治療を受けていただけるようベッド間隔も1,2m以上確保し、天井高も5m以上と解放感のある施設となっております。患者さんにとってはかなり良い環境で、見学に来られた方は他施設と比べられても、ほぼ全員当クリニックを選んでいただいています。
患者さんの数は多いですね。堺市内のクリニックでは一番と言ってもいいくらいと自負しています。220名程の患者さんがいますが、クリニックだけでなく、病院規模でもその人数がいる施設はあまりないと思いますよ。
治療面では穿刺時の苦痛の軽減を目指し、ペインレスニードルによるボタンホール穿刺を約8割の患者さんに導入しています。ボタンホール穿刺に関しては知名度が広がっていて、遠方を含め、他施設からよく見学に来られていますね。
他、「一日を有意義に過ごしていただきたい」という考えから、早朝透析を行っています。
早朝透析は朝6:00から火木土に行っています。月水金は8:30~21:30まで透析をしています。午前中は76床のベッドも略満床になります。常勤医と非常勤医と日々2~3名体制で管理しています。
それ以外でも透析患者さんに向けてのサービスとして、年1回の勉強会を開いています。この施設には「患者会」があり、患者会主催の日帰りバス旅行を年1回行われており、スタッフも同行しています。先生もスケジュールが合えばご参加いただいています。
去年は琵琶湖でミシガンに乗船されました。今年は四国の鳴門に行くようです。皆さんはとても楽しく過ごされていらっしゃいます。
透析室 |
■クリニック内の雰囲気はどのような感じですか■
皮膚科医である院長先生を筆頭に内科医2名、整形外科医、泌尿器科医の計5名の常勤医師と約30名の非常勤医で診療を行っています。
医局の雰囲気ですが、先生方は基本、診察をしていらっしゃるので、若干コミュニケーション不足のところも有るかとは思いますが、皆さんご自身のペースでご勤務いただいています。
診察室 |
■今後の展望について教えてください■
良い医療を提供するために、医師、スタッフ諸々、いい人材を確保したいと思っています。そして患者さんのニーズにあった、専門特化したものを提供したいと考えています。まだ漠然としているのですけどね。
皮膚科に関してはかなり専門特化した治療を行っています。バイオ治療を取り入れていますが、クリニック単位で取り入れているのは全国で初めてなんです。
本来は入院施設がなければならない等、いろいろ高ハードルの基準があるのですが、院長先生の医療レベルが評価されてクリアされています。
今後もこのような専門特化した診療を広げていきたいですね。
■今回の募集について求められる医師像を教えてください■
内科は2診体制にしたのでそれによる増員です。透析は患者数が増えていますので、マンパワーの強化が目的です。
当方としましては1週間の勤務時間が32時間から40時間の間で、先生のスタイルにあった勤務形態をとっていただければと思っています。
内科は今も常勤医がいますし、透析も経験のある先生がいますので、過度な勤務になることはありません。
出来れば腎臓内科や循環器内科、糖尿病内科など、透析に繋がる診療科専門の先生を獲得したいと考えております。
当クリニックは外来専門で、現在は在宅診療をおこなっていません。本来、診療所の外来点数を上げようと思えば在宅診療が必須になってきますが、強要はしていないんです。
先にもお話しましたが、地域密着のクリニックですので、患者さんに対して人間味のある、本当に親切に対応してくれる先生にお越しいただけることを期待しています。
クリニック |
■ご覧になっている先生に一言お願いします■
ご興味お持ちいただいた先生には実際に施設をご見学いただき、我々とご面談いただける機会をいただけます様お願い申し上げます。
ホームページ上では判断できないものがあると思っています。
真面目に前向きにご勤務いただける先生にはスタッフ一同、しっかりとバックアップする所存です。
また、一度理事長ともご面談いただき、当会の理念等を直接聞いていただければ幸いと思います。